治療メニュー「発声コンディショニング」ができた経緯

このメニューは、ボイストレーナーの箕音先生(ボイス・リビルディング発声理論運営)の振動治療を担当させていただいたことがきっかけで生まれました。

箕音先生は元々「声に響きが出ないこと」を悩まれており、その原因が「首のコリ」にあると考え、その治療のため様々な治療院に通っておられました。

そんな中、舞台俳優をされている患者様からの紹介がきっかけで当院に来られることとなりました。
その方は定期的に振動療法を受けられており、以前から「治療後は発声がしやすくなる」と言ってくださっていました。

その話を聞き、当院の「振動療法」に興味を持たれたそうです。

箕音先生が「声に変化が出た」と実感されたのは3回目の振動療法を受けられた後のことでした。
治療後、家で発声してみたところ、響きが変わったことに気がつかれたそうです。

箕音先生は、この「声の変化」を大変喜んでくださり「是非、発声に特化したメニューを設けるべきだ」とご助言くださいました。

こうして、脊柱周辺の筋肉の硬化解消と骨の調整を重点的に行ない、発声のためのコンディションを最適にすることを目的とした治療メニュー「発声コンディショニング」を設けることなりました。

喉頭の「埋まり込み」と咽頭腔の狭小化

箕音先生いわく、発声の問題の原因の多くは

  1. 咽頭の後方移動(埋まり込み)
    ①茎突舌骨筋・②茎突咽頭筋・③中咽頭収縮筋・④肩甲舌骨筋硬化
  2. 咽頭腔の狭小化
    ③咽頭収縮筋硬化

にあるとのことです。

この喉頭の「埋まり込み」ならびに咽頭腔の狭小化という症状・現象については、箕音先生に教えていただき、私自身はじめて知ることとなりました。

私は発声の専門家ではありません。
ですので、発声に関する筋肉のメカニズムの詳細についてお話することはできません。

ですが、発声を阻害する現象である喉頭の「埋まり込み」/咽頭腔の狭小化の原因が“筋肉の硬化”であり、「それを改善したい」というご相談であれば、専門分野として私もお手伝いさせていただけることがあります。

喉頭周辺の筋肉の硬化は、原因の9割以上

頚椎(けいつい)周辺の筋肉の“筋硬結化”による神経根障害

です。

よって、喉頭の「埋まり込み」/咽頭腔の狭小化を改善するためには、この頚椎周辺に生じている“筋硬結”を解消する必要があります。

筋硬結とは?

筋硬結とは、

デスクワークや不良姿勢による継続的な圧迫により”連続的な炎症”が発生したことで、治癒工程が”不完全な状態”で停止し拘縮(こうしゅく)した筋繊維

※拘縮(こうしゅく)…弛緩しなくなる現象

のことをいいます。

現代人のほとんどが、背骨周辺にこの筋硬結を形成させています。

筋硬結が頚椎(けいつい)周辺に形成されると、咽頭収縮筋などの喉頭に関連する筋肉の“神経根(線形の根本部分)”が圧迫されるようになります。

すると、この圧迫により神経障害が生じます。

この神経障害が生じることで筋肉が硬化した状態のまま、元に戻らなくなるのです。

こうして、①茎突舌骨筋・②茎突咽頭筋・③中咽頭収縮筋・④肩甲舌骨筋などの筋肉の硬化が状態化し、喉頭の「埋まり込み」/咽頭腔の狭小化が発生するのです。

ナーブルーツ治療院ナーブルーツ治療院

このとき生じている神経障害は「運動神経障害」になります。
運動神経障害が生じると、神経が機能異常を起こし、脳からの指令が出ていないにも関わらず筋肉を収縮させてしまいます。

症状として「筋肉の硬化」同様に多いのが「喉の異物感」です。
実際には何もないのに、喉の奥に何かつまっている感覚がする症状です。

これは「感覚神経の神経障害」によるものです。

この状態がひどくなると、咽喉頭異常感症などの病理症状が発症します。

喉頭の「埋まり込み」/咽頭腔の狭小化「症状が病理レベルではないものの、発声の障害となっている状態」であるといえるでしょう。

筋硬結を解消するには?

ここでおさらいです。

  1. 喉頭の「埋まり込み」/咽頭腔の狭小化など筋肉の継続的な硬化により起こる症状は、①茎突舌骨筋・②茎突咽頭筋・③中咽頭収縮筋・④肩甲舌骨筋などの筋肉の神経根障害により生じます。
  2. そして、この神経根障害の原因は頚椎周辺の筋肉に発生した“筋硬結”になります。
  3. したがって、喉頭の「埋まり込み」/咽頭腔の狭小化を改善するには、頚椎周辺の”筋硬結”を解消する必要があるのです。

ここまでが、これまでご説明してきた内容です。
ここからは筋硬結の解消方法についてお話していきます。

「筋硬結」という言葉をはじめて聴かれた方も多いかもしれません。
実は、現代人のほとんどが、背骨周辺にこの筋硬結を身体に形成させています。

一般的な治療院でも、この筋硬結の”存在”は認知されています。
ですが、「筋硬結」として認知されている訳ではなく、たいていは「コリ」として認識されています。

一時的な筋肉の硬化である「コリ」と、神経障害により拘縮が状態化した筋硬結は本来、全くの「別物」です。

「コリ」はある程度、手技治療で揉み解すことが可能ですが、「筋硬結」は簡単には解消できません。

つまり、マッサージ(圧をかける)やストレッチ(筋繊維を伸ばす)で解消することは難しいということです。

筋硬結は「治癒工程が不完全な状態で停止した状態の筋繊維」であり、元の状態に戻すには、途中で停止した筋繊維の治癒工程を「完了させる」のがもっとも理に叶った方法なのです。

そのためには、凝り固まった状態で停止した筋繊維に、再び”炎症”を引き起こす必要があります。
つまり、筋硬結を解消するには筋繊維を「正しく破壊する」必要があり、それを治療に落とし込んだものが振動療法なのです。

振動療法で筋硬結が解消されていく工程

この筋硬結の解消に特化した治療が当院の「振動療法」です。
それでは、当院の振動療法でこれらの症状がどのように改善していくのかをご紹介しましょう。

まず、この筋硬結に専用の治療用バイブをあて、特定の振動数の振動と圧を加えていきます。

すると、筋硬結の表層の筋繊維が「正しく破壊」されます。
イメージとしては、毛糸に生じた「固いイボ結び」を切断するような感じと言えます。

こうして切断された筋繊維は約1ヶ月の期間を経て「修復」されます。

この「正しい破壊」と「修復」を繰り返し、筋硬結化した筋繊維を表面から深部へと正常化させながら、筋硬結を解消していきます。

以上が筋硬結解消のための治療概要となります。

筋硬結の解消のために必要な回数には個人差があります。
筋硬結の規模、一回の治療での硬化の出方などの改善傾向に関する要素1つ1つにも個人差があるため「○回治療を受ければ声の不具合が解消される」と断言することはできません。

ですが、これまでの傾向から治療3~4回目で「声に変化が出た」、治療開始から約1年後に「声質が変わった」とのお声をいただくことが多いです。
ですので、「月1回の治療の1年継続」をひとつの目安としてお考えいただければと思います。

以上が発声コンディショニングの治療概要となります。
料金メニューや治療枠の空き状況につきましては、以下の「治療メニューと料金」ページよりご確認ください。