菱形筋は、僧帽筋の真下に位置する肩甲骨と背骨をつなぐ筋肉です。

一般的に知られている「肩甲骨はがし」は、この菱形筋のストレッチを指します。

肩こりに効果的という話を聞き、肩甲骨はがしをされたことがある方、多いのではないでしょうか?

ですが、実は多くの方にとって「肩甲骨はがし」のみを行うことは症状を悪化させる行為なのです。

現代人の菱形筋に本当に必要なのは「トレーニング」

現代人の多くは、菱形筋を伸びた状態で弱化・硬化させています。

菱形筋が弱化すると、腱硬結が離れ、肩が前方に移動する「巻き肩」になります。

巻き肩とセットで発生しやすいのが猫背と骨盤後傾です。
巻き肩が発生すると、その影響を受けて猫背・骨盤後傾が生じやすくなります。
(猫背・骨盤後傾から影響を受け、巻き肩が発生することもあります)

【イラスト(巻き肩・猫背・骨盤後傾でデスクワークの絵)】

これは現代人の典型的な悪姿勢パターンです。
記事を読まれている方の中にも、巻き肩・猫背・骨盤後傾でデスクワークをされている方、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

冒頭でお伝えしたように「肩甲骨はがし」は菱形筋のストレッチになります。
多くの人が伸びた状態で弱化・硬化させている菱形筋に対し、肩甲骨はがし(ストレッチ)のみを施すことは、伸びた状態を助長することになってしまうのです。

こうなると、当然ながら症状や姿勢はさらに悪化することになります。

巻き肩を改善するには、菱形筋の硬化を改善した上で強化する必要があるのです。

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①伸びた状態で弱化・硬化
②縮んだ状態で硬化

①の対処法:硬化を改善・強化
②の対処法:硬化を改善、拮抗筋をトレーニング

硬化している菱形筋にまずは「ストレッチ」を

菱形筋に必要なのはトレーニングです。
ですが、筋肉が硬化してままの状態ではトレーニングで筋力を強化することはできません。

そこで、まずはストレッチを行い硬化を改善していきましょう。
こちら、僧帽筋のページでもご紹介させていただいたストレッチになりあす。

僧帽筋を横方向に伸ばすストレッチは、僧帽筋直下に位置する菱形筋のストレッチとしても効果的です。


菱形筋リリース

菱形筋が伸びた状態で弱化・硬化している方にまずおすすめなのが、この「テニスボールを使った菱形筋リリース」です。

テニスボールで圧をかけることで、硬化した筋肉が圧迫されます。
圧迫と圧迫解除を繰り返すことで、血流ポンプが活性化し血行不良改善効果が期待できます。


菱形筋のケアトレーニング

菱形筋の硬化が改善してきたら、弱化した菱形筋を鍛えるためのケア・トレーニングをご紹介しましょう。


トレーニング前の肩甲骨の位置調整

菱形筋のトレーニング効果がなかなか現れない場合、肩甲骨の位置に原因があるかもしれません。

猫背姿勢のままだと、肩甲骨の動き(内転)が阻害され、トレーニングが機能しにくくなってしまいます。

これではトレーニング効果が薄れるだけでなく、他の筋肉に負荷がかかり、筋肉のバランスがさらなる悪化を招くことにもなりかねません。

ですので、猫背姿勢の方やトレーニングをやっているのになかなか効果が出ない方は、以下の方法でトレーニング前に肩甲骨の位置調整を行うことをおすすめします。

【ストレッチポールをつかって】

菱形筋ストレッチ

弱化している菱形筋に必要な対処は「強化すること」ですが、硬化したままの状態では強化することはできません。
むしろ、硬化を悪化させてしまう原因となります。

先ほど手を前方に組んで菱形筋を伸ばすストレッチをご紹介しましたが、そのストレッチがやりにくい方のために他の菱形筋ストレッチをいくつかご紹介しましょう。



菱形筋が優位な「翼状肩甲」

稀に、菱形筋が縮んだ状態で硬化している方がいらっしゃいます。
この状態が顕著な場合、肩甲骨が翼のように浮いてしまう「翼状肩甲」という症状が発症することがあります。


このように菱形筋を縮んだ状態で硬化させている方の場合、巻き肩とは逆に「胸を張ったような姿勢」になります。
この場合は菱形筋のストレッチと合わせて、菱形筋の拮抗筋である前鋸筋の強化しましょう。


いかがでしたか?
ストレッチを継続的に行うことで、硬化した筋肉は少しずつ緩んでいきます。

ご紹介したとおり、菱形筋が伸びた状態で弱化・硬化していると巻き肩の原因になります。
巻き肩は猫背・骨盤後傾を引き起こし、不良姿勢をますます悪化させる原因になります。

さらに、菱形筋の硬化は肩こりの原因にもなります。

菱形筋のストレッチを1か月間、毎日続けたにもかかわらず、肩こりに変化が起こらない場合は、
他の筋肉が主な肩こりの原因かもしれません。

以下のページでは、菱形筋以外に肩こりの原因になりうる筋肉の概要とストレッチの方法を紹介しています。
是非、ご覧ください。

また、肩こりの原因となっている筋肉の特定が難しい方や、複数の筋肉のこわばりが複数の筋肉に及び肩こりが発生している方向けに「多くの方に効果が期待できるストレッチ」をまとめました。

こちらも参考にしていただければ幸いです。

リンク:肩こりの人にまずやっていただきたい基本的な肩こり解消ストレッチ〇選

これらのストレッチを実践したにも関わらず、肩こりが解消されない場合、
その肩こりは、菱形筋のコリにより、さらに深層に位置する多裂筋や脊柱起立筋の胸部・頚部が「硬結化」したことで生じる神経根障害が原因かもしれません。

「硬結化」とは?
「硬結化」とは、
不良姿勢などにより炎症・損傷が繰り返し度々発生することで、筋繊維が硬く短縮したままの状態になってしまうことを指します。
硬結化した筋肉を「筋硬結」といいます。


以下のページで筋硬結を詳しく説明しております。
筋硬結とは?

成人した現代人のほぼ全員が筋硬結を有しています。
この筋硬結が感覚神経に影響する場合、肩こりや腰痛などの症状が発症します。

筋硬結は継続的に神経障害を引き起こすため、肩こり・腰痛は慢性的なものとなります。
この場合、この筋硬結を治療しない限り、肩こりが改善することはありません。

「振動療法とアライメント調整」であなたの慢性化した肩こりを改善しませんか?

筋硬結は、一般的な整体で行われるマッサージや手技で改善できるものではありません。

当院は、振動療法とアライメント調整でこの筋硬結を施術対処とする専門の施術院です。


こちらが当院の振動療法で使用している「施術用バイブ」になります。

この振動により、正常な箇所への刺激を最小限に抑えながら、あらゆる慢性症状の原因である筋硬結を解消していくのです。

肩こり・腰痛を改善したい方は、ぜひ一度ご相談ください。